「問われる日本の進路」(3)
06/26/2008 (Thu)
ついこの前発表された「福田ビジョン」の内容はあまり好評ではないようだ。
首相の見解では、
・そろそろ「低炭素社会」を意識しよう
・国内で排出量取引を練習してみよう
・2050年までにはけっこう削減できているはず、という楽観的長期目標
・排出量を2020年までにマイナス14%(2005年比)と試算した中期目標
などを立てた。
(→参考HP)
この中期的削減目標は、
京都議定書での「約束」
(1990年比で2008〜2013年の間は"平均"マイナス6%/年)
と内容はほとんど同じ。
なぜかというと、
2005年の温室効果ガス排出量は1990年比で"プラス"7.8%(→参考HP)
と、増加しているからだ。
(冷蔵庫やエアコンなどの省エネ技術が進んでいるのにもかかわらず…。
これは、一つの消費電力を低く抑えたとしても、台数が増えてしまえば…、ということ。)
2005年比を1990年比に換算すると、
[2005年比マイナス14%] ⇒ [1990年比でマイナス7%]
つまり2020年弱で「マイナス6%」を達成するような見通しとなる。
(そもそもなぜ1990年ではなく2005年比としたかというと、
EUとの削減割合を合わせるため。)
これでは2020年までにいったいどれだけの排出権を買わなければならなくなるのか。。。
マネーゲームによって価格が年毎に吊り上げられていくことはわかっている。
こうなると結局、知らない間に政府が数億ドルをポンと予算に計上するのか。
とにもかくにも、
2050年までとかの中長期的な目標ではなく、
一早く今後2、3年の短期目標が発表されることに期待。
ところで、
火力発電所の高機能化が進められているようですね。
(東京電力)
[参考HP]
「福田ビジョン」
http://www.toonippo.co.jp/news_kyo/news/20080609010007081.asp
「科学者からの国民への緊急メッセージ」
http://www.env.go.jp/earth/ipcc/4th/message.html
「日本における温室効果ガス排出量の推移」
http://www.jccca.org/content/view/1043/784/
「福田スピーチ」
http://www.kantei.go.jp/jp/hukudaspeech/2008/06/09speech.html
「解説委員室」
http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/100/9561.html
削減目標の表
http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/image/j080610_04.jpg
「物足りなさは否めない」(北海道新聞 社説)
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/editorial/97974.html
「改定版が求められる」(東京新聞 社説)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2008061102000115.html
首相の見解では、
・そろそろ「低炭素社会」を意識しよう
・国内で排出量取引を練習してみよう
・2050年までにはけっこう削減できているはず、という楽観的長期目標
・排出量を2020年までにマイナス14%(2005年比)と試算した中期目標
などを立てた。
(→参考HP)
この中期的削減目標は、
京都議定書での「約束」
(1990年比で2008〜2013年の間は"平均"マイナス6%/年)
と内容はほとんど同じ。
なぜかというと、
2005年の温室効果ガス排出量は1990年比で"プラス"7.8%(→参考HP)
と、増加しているからだ。
(冷蔵庫やエアコンなどの省エネ技術が進んでいるのにもかかわらず…。
これは、一つの消費電力を低く抑えたとしても、台数が増えてしまえば…、ということ。)
2005年比を1990年比に換算すると、
[2005年比マイナス14%] ⇒ [1990年比でマイナス7%]
つまり2020年弱で「マイナス6%」を達成するような見通しとなる。
(そもそもなぜ1990年ではなく2005年比としたかというと、
EUとの削減割合を合わせるため。)
これでは2020年までにいったいどれだけの排出権を買わなければならなくなるのか。。。
マネーゲームによって価格が年毎に吊り上げられていくことはわかっている。
こうなると結局、知らない間に政府が数億ドルをポンと予算に計上するのか。
とにもかくにも、
2050年までとかの中長期的な目標ではなく、
一早く今後2、3年の短期目標が発表されることに期待。
ところで、
火力発電所の高機能化が進められているようですね。
(東京電力)
[参考HP]
「福田ビジョン」
http://www.toonippo.co.jp/news_kyo/news/20080609010007081.asp
「科学者からの国民への緊急メッセージ」
http://www.env.go.jp/earth/ipcc/4th/message.html
「日本における温室効果ガス排出量の推移」
http://www.jccca.org/content/view/1043/784/
「福田スピーチ」
http://www.kantei.go.jp/jp/hukudaspeech/2008/06/09speech.html
「解説委員室」
http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/100/9561.html
削減目標の表
http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/image/j080610_04.jpg
「物足りなさは否めない」(北海道新聞 社説)
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/editorial/97974.html
「改定版が求められる」(東京新聞 社説)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2008061102000115.html
「問われる日本の進路」(2)
06/18/2008 (Wed)
では、
日本の今の制度で何が障害となっているのか。
気象学に進んだ友達や、環境シンポ(たまたまお手伝いした)で講演した先生など、
いろいろな意見に共通するのが、電力会社が関係している問題だ。
今の日本の電気料金は、年々下がっている。
(http://www5.cao.go.jp/seikatsu/koukyou/elect/el02.html)
(でも、原油の高騰により若干上昇中かな。)
こうなると、気分的には消費する電力量が増えてしまう。
「減少傾向」をもう少し我慢し、
浮いた分を今の火力発電所の高効率化に投資したらどうだろう。
ちなみに、
日本で何が一番のCO2発生源かというと、圧倒的に火力発電所らしい。
電気というのは必要な時に必要な量の発電を行う。
大電量を貯めては置く技術はまだまだこれから。
現在は日本の原発では、よくよく調べてみたら活断層が近くにあったり、耐震性能が甘かったり、勝手な手順の簡素化による不祥事など問題で稼働率が下がっているので、
それを補うためにかなりの火力発電所が頑張ってしまっている。
さらに困ったことに、
電力の自由化によって安価な石炭(CO2を比較的多く排出)
による発電の割合が増えてきてしまっている。
こういったことから結局、
使用電力を抑えることが、今一番のCO2削減方法ということになる。
一方ドイツでは、環境税の上乗せにより電気料金が徐々に上昇し、
その結果、使用量は減少傾向にあるという、日本とは全く逆のパターンとなっている。
もう一つは、
団体や家庭が自然エネルギーによって発電した電力を
日本の電力会社が"積極的に"買い取って、活かしてくれないということにある。
例えば、とある企業が風力発電装置を設置しても、
「抽選」で選ばれなければ買い取ってもらえる権利が得られないという事態も起きている。
現状として、発電した電気は貯めておけるものではなく、
また遠くの不足している地域に送電することもできない。
これでは、せっかくのエコ発電意欲も殺がれてしまう。
実はこの問題もドイツではクリアしていて、
「再生可能エネルギー法」により電力会社に再生エネルギーを、
火力発電の場合よりも割高な価格で買い取るように義務付けている。
さらに、
市民による自然エネルギー発電設備の設置費用を銀行から借りるときには
金利を優遇してもらえる制度をつくり、ドイツの一般的な家庭でも"同国で"生産された
太陽パネルで発電して、余った分は買ってもらうという流れが生まれている。
なぜ日本はこういった制度を真似できないのだろうか・・・?
産業界がらみでいろいろと問題があるようで。
電気事業連合会 副会長 森本宜久氏のインタビュー記事の抜粋。
『環境税については、日本では、別の問題もあります。すでに、炭素に着目した石油・石炭税が課されており、電力会社では年間約1000億円を負担しています。新たに温暖化対策税を導入すれば明らかに二重課税となります。環境税を導入するなら、税体系全体を見直す必要がありますし、現在の財源をどのように活用しているか検証が必要でしょう。
環境税は抑止効果の面でも疑問です。スキームによって違いがありますが、仮に税率を炭素1t当たり2400円とすると、ガソリン価格では1リットル当たり1.52円の上乗せになります。しかし、このところのガソリン価格の上昇と比べると、どれだけの抑制効果があるのか疑問です。税体系や温暖化対策の効果の検証、国際競争力への影響などの疑問が多い現在の環境税論議は産業界としては到底受け入れられるものではありません。』
かつて、日本も環境税を導入する動きがあったらしいが、
産業界には既に石油・石炭税が課されていたので、猛反発を受けて結局潰されてしまった。
『環境税を導入するなら、税体系全体を見直す必要』があると言っているんだから、
石油石炭税をやめてもっと広範な環境税を導入したらいいのに。。。
日本の今の制度で何が障害となっているのか。
気象学に進んだ友達や、環境シンポ(たまたまお手伝いした)で講演した先生など、
いろいろな意見に共通するのが、電力会社が関係している問題だ。
今の日本の電気料金は、年々下がっている。
(http://www5.cao.go.jp/seikatsu/koukyou/elect/el02.html)
(でも、原油の高騰により若干上昇中かな。)
こうなると、気分的には消費する電力量が増えてしまう。
「減少傾向」をもう少し我慢し、
浮いた分を今の火力発電所の高効率化に投資したらどうだろう。
ちなみに、
日本で何が一番のCO2発生源かというと、圧倒的に火力発電所らしい。
電気というのは必要な時に必要な量の発電を行う。
大電量を貯めては置く技術はまだまだこれから。
現在は日本の原発では、よくよく調べてみたら活断層が近くにあったり、耐震性能が甘かったり、勝手な手順の簡素化による不祥事など問題で稼働率が下がっているので、
それを補うためにかなりの火力発電所が頑張ってしまっている。
さらに困ったことに、
電力の自由化によって安価な石炭(CO2を比較的多く排出)
による発電の割合が増えてきてしまっている。
こういったことから結局、
使用電力を抑えることが、今一番のCO2削減方法ということになる。
一方ドイツでは、環境税の上乗せにより電気料金が徐々に上昇し、
その結果、使用量は減少傾向にあるという、日本とは全く逆のパターンとなっている。
もう一つは、
団体や家庭が自然エネルギーによって発電した電力を
日本の電力会社が"積極的に"買い取って、活かしてくれないということにある。
例えば、とある企業が風力発電装置を設置しても、
「抽選」で選ばれなければ買い取ってもらえる権利が得られないという事態も起きている。
現状として、発電した電気は貯めておけるものではなく、
また遠くの不足している地域に送電することもできない。
これでは、せっかくのエコ発電意欲も殺がれてしまう。
実はこの問題もドイツではクリアしていて、
「再生可能エネルギー法」により電力会社に再生エネルギーを、
火力発電の場合よりも割高な価格で買い取るように義務付けている。
さらに、
市民による自然エネルギー発電設備の設置費用を銀行から借りるときには
金利を優遇してもらえる制度をつくり、ドイツの一般的な家庭でも"同国で"生産された
太陽パネルで発電して、余った分は買ってもらうという流れが生まれている。
なぜ日本はこういった制度を真似できないのだろうか・・・?
産業界がらみでいろいろと問題があるようで。
電気事業連合会 副会長 森本宜久氏のインタビュー記事の抜粋。
『環境税については、日本では、別の問題もあります。すでに、炭素に着目した石油・石炭税が課されており、電力会社では年間約1000億円を負担しています。新たに温暖化対策税を導入すれば明らかに二重課税となります。環境税を導入するなら、税体系全体を見直す必要がありますし、現在の財源をどのように活用しているか検証が必要でしょう。
環境税は抑止効果の面でも疑問です。スキームによって違いがありますが、仮に税率を炭素1t当たり2400円とすると、ガソリン価格では1リットル当たり1.52円の上乗せになります。しかし、このところのガソリン価格の上昇と比べると、どれだけの抑制効果があるのか疑問です。税体系や温暖化対策の効果の検証、国際競争力への影響などの疑問が多い現在の環境税論議は産業界としては到底受け入れられるものではありません。』
かつて、日本も環境税を導入する動きがあったらしいが、
産業界には既に石油・石炭税が課されていたので、猛反発を受けて結局潰されてしまった。
『環境税を導入するなら、税体系全体を見直す必要』があると言っているんだから、
石油石炭税をやめてもっと広範な環境税を導入したらいいのに。。。
「問われる日本の進路」(1)
06/16/2008 (Mon)
温暖化に関連して、
以前NHKの番組で環境先進国ドイツの「低炭素社会」へ向けた
画期的な制度が取り上げられていた。
『低炭素社会に踏み出せるか 〜問われる日本の進路〜』
ドイツでは早くから「環境税」を電気料金などに上乗せを行った。
それだけではもちろん生活に困る人がたくさん出てくるので、
環境税によって集めた資金の一部を「年金」として国民に還元するというもの。
「そんな手があったのか!」
と、思わずにはいられなかった。
こうすれば電気の節約を嫌でも迫られ、家庭では炭素消費が低下し、
さらに企業は低炭素商品の開発を競うことで市場が活発になり、
世界にも通用する商品をどんどん開発していく。
(特にドイツの『SIEMENS』社が国際展開している。)
さらには、年金も同時に潤うなんて。
驚いたことに、
ドイツのこの政策は日本をヒントにしたものだった。
日本はオイルショックのときにかなりのエネルギーの節約を迫られた。
そのおかげで例えば、車の排気ガスのクリーンさでは当時世界一にまで進んだ。
こういった事実を基にして、環境税を導入するに至ったという。
なのに、今の日本はドイツに遅れをとってしまっている。
『07年度世界太陽電池シェアは独Q-Cells社がSHARPを抜いて世界一に』。
(http://ststation.blog.so-net.ne.jp/archive/c2300170320-1)
以前NHKの番組で環境先進国ドイツの「低炭素社会」へ向けた
画期的な制度が取り上げられていた。
『低炭素社会に踏み出せるか 〜問われる日本の進路〜』
ドイツでは早くから「環境税」を電気料金などに上乗せを行った。
それだけではもちろん生活に困る人がたくさん出てくるので、
環境税によって集めた資金の一部を「年金」として国民に還元するというもの。
「そんな手があったのか!」
と、思わずにはいられなかった。
こうすれば電気の節約を嫌でも迫られ、家庭では炭素消費が低下し、
さらに企業は低炭素商品の開発を競うことで市場が活発になり、
世界にも通用する商品をどんどん開発していく。
(特にドイツの『SIEMENS』社が国際展開している。)
さらには、年金も同時に潤うなんて。
驚いたことに、
ドイツのこの政策は日本をヒントにしたものだった。
日本はオイルショックのときにかなりのエネルギーの節約を迫られた。
そのおかげで例えば、車の排気ガスのクリーンさでは当時世界一にまで進んだ。
こういった事実を基にして、環境税を導入するに至ったという。
なのに、今の日本はドイツに遅れをとってしまっている。
『07年度世界太陽電池シェアは独Q-Cells社がSHARPを抜いて世界一に』。
(http://ststation.blog.so-net.ne.jp/archive/c2300170320-1)
「温暖化がカネになる」
06/14/2008 (Sat)
今回はこの本をメモ φ(・_・)
この題名を読んで、
『環境とカネを一緒に考えるのは、いけ好かん』
と感じる日本人はたくさんいると思う。
実際自分も少しそうだった。
以前、「手にとるようにわかる地球温暖化」という本を紹介したが、
(http://stellarlife.blog108.fc2.com/blog-entry-154.html)
あの本は主に今後の技術発展による温暖化対策を紹介したもの。
今回の本は、政策や経済の面からの対策としてどういうことがなされるべきか、
というのが、いろいろなデータとともに紹介されている。
安価な本ながら、この情報量はお徳。
一言で表すと、
「人間の金銭欲を如何にして環境問題に利用するか」。
具体的には、
京都議定書における京都メカニズム(排出権取引)の責任の重さについて解説されている。
技術ばっかりの本ではなく、
こういう他方面からの対策についてのを読んでおくのもけっこう為になるんじゃないかな。
![]() | 「温暖化」がカネになる (2007/09/15) 北村 慶 商品詳細を見る |
この題名を読んで、
『環境とカネを一緒に考えるのは、いけ好かん』
と感じる日本人はたくさんいると思う。
実際自分も少しそうだった。
以前、「手にとるようにわかる地球温暖化」という本を紹介したが、
(http://stellarlife.blog108.fc2.com/blog-entry-154.html)
あの本は主に今後の技術発展による温暖化対策を紹介したもの。
今回の本は、政策や経済の面からの対策としてどういうことがなされるべきか、
というのが、いろいろなデータとともに紹介されている。
安価な本ながら、この情報量はお徳。
一言で表すと、
「人間の金銭欲を如何にして環境問題に利用するか」。
具体的には、
京都議定書における京都メカニズム(排出権取引)の責任の重さについて解説されている。
技術ばっかりの本ではなく、
こういう他方面からの対策についてのを読んでおくのもけっこう為になるんじゃないかな。
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雰囲気の違う別物を作りたくなったものでして。
ていうかこのブログはいろいろ詰め込みすぎなので、写真だけををパラパラと見れるのもいch > 鉄線さん写真専用ブログエヘヘwどうもどうも(^o^)/ch > S1さん写真専用ブログ『with i4R』私も見せていただきました。
早速、photo blogとして、リンクさせていただきましたよ!
色々できて、すばらしいですね!鉄線写真専用ブログウフフw見たぞみたぞぉ〜〜〜wwwS1小ホールはじめまして^^
通りすがりにお邪魔させて頂きました^^ 応援ポチッ!!
宜しければ私のところにも遊びに来てくださいね♪@音三昧画像挿入てすと博士、早速調べてくれてどうもありがとう。
何か、ちょっとおかしくなると、振り回されますね。鉄線秋晴れありがと!博士、写真届きましたよ。どうもありがと!(^_^)/鉄線秋晴れ今日はそちらの棟でもたしかに、眼下に美しい景色が広がってますよね(^-^)A棟なんかは特に綺麗でした。
実家では勉強できない性格なので、大学のデスクでは書斎代わりにいろんなch > S1さん秋晴れ背景デスクトップ背景にしてくださるなら、もっと解像度のいい写真を明日お送りしますよ(^o^)
以前左下のところにメッセージをくれたときのアドレスに送りますので。ch > 鉄線さん秋晴れきれい〜天文は無意味に高いところに部屋が配置されているので、いつも面倒だな〜と思いながら階段を渋々上がってます。だから、たまにはこういうものも味わっておかないと(^-^)
ch > p☆さん